子どもの権利条約フォーラム2023inとよた 開催趣旨
国連『子どもの権利条約』(Convention on the Rights of the Child)は、子どもを一人の人として認めて人格と尊厳を守り、生まれた場所や暮らしている場所がどこであろうと、安心して成長していけるようにするために、世界の国々が話し合って決めた、とても大切なルールです。
「子どもが一人の人間として基本的人権を所有し、行使する権利」を保障するための条約として1989年に国連が採択し、子どもの「生存」「発達」「保護」「参加」の権利を具体的に定めました。締約国は子どもの人権を「尊重」、「保護」し「充足」させなければなりません。
子どもの権利条約フォーラムは、当事者の子どもたちも参加して、子どもの権利条約に掲げられた権利を実現できる社会づくりに向けて、つながり、学び、対話し、広げて、行動するための場として、1993年より条約採択日の11月20日前後に毎年各地で開催されてきました。
日本は1994年に158番目の国として条約を批准したのち、批准後に行うべき国内法の整備にかなりの年月を要しましたが、「こども基本法」が本年4月1日から施行されました。また同日、本法に掲げられたこども施策の立案と実施を担う行政機関としてこども家庭庁が発足し、子どもの権利を基盤とした施策の実現に向けて、本格的に動き出しました。
このタイミングで迎える子どもの権利条約フォーラムを、元々関心がある個人、NPO、NGO、自治体や企業が交流と協力連携を進める機会にとどめず、子どもを含めたすべての人々、つまり社会全体に、国連『子どもの権利条約』(Convention on the Rights of the Child)の存在とその意義を伝える機会として、最大限活用したいと考えます。
初日の基調講演には、世界に18人しかいない国連子どもの権利委員会委員に日本人として初めて就任され、さらに委員長も務められた大谷美紀子さんをお迎えします。国民の幸せのために存在する立法、行政、司法の各機関を正常に機能させるためには、国際人権という羅針盤を手に入れておくことが必要だということも、子どもたちに知ってほしいからです。同時に、生まれながらに世界と繋がっている子どもたちから学ぶことがたくさんあります。既にみなさんはそのことにお気づきでしょう。
子どもの権利条約フォーラムの可能性は、今後、まだまだ広がります。
ぜひご参加ください。